事務所の中に据えつけてある金庫を破ったり、
搬出したりして盗む侵入窃盗手口のひとつが「金庫破り」です。
金庫破りは会社・事務所(工場)で最も多く発生し、
被害の約半数を占めています。
「金庫は頑丈で丈夫だから、
大切なものは中に入れておけば安心だ」と多くの人が考えています。
しかし、金庫の多くが耐火金庫だということをご存知でしょうか。
耐火金庫は燃えないというだけで、
金庫破り対策としては効果があるとは言えません。
たとえ防犯用の金庫を使用している場合でも、
金庫ごと持ち去られてしまうケースもあるので十分 注意が必要です。
●目的に合った金庫を使用しましょう。
防犯を目的にした「防犯金庫」を使用することをお勧めします。
一般に多く売られている金庫は耐火金庫です。
耐火金庫は火には強いのですが防盗性が低く、
工具を使って背面破りなどをされると簡単にこじ開けられてしまいます。
どんな金庫を利用したとしても、破壊されない金庫はありません。
金庫を過信しすぎないようにしましょう。
たとえ頑丈で壁が厚い金庫でも、マグネット式の錠前がついている金庫でも、
金庫破りは可能だということを頭に入れておきましょう。
●何十キロもあるような重い金庫が事務所の建物から持ち出される、といった金庫盗難被害も発生しています。金庫自体が盗まれないように金庫の部屋の防犯対策とともに傾斜センサーなどを設置しましよう。
据え置き金庫は目立たない場所に設置し、アンカーボルトで固定する、簡単に持ち運べないように家具を置くなどをしてください。
来客や出入りする業者の目につく場所には決して置かないことが大切です。
また、金庫が設置されている部屋にいくまでに複数の施錠されたドアを設置する、
簡単に照明がつかないようにする、
ドアからできるだけ離れた場所に金庫を設置するなどの工夫をしておきましょう。
●毎回 金庫を使用した後、退社する時には確実に金庫の施錠を行いましょう。
●管理責任者を決めて、鍵を厳重に保管しましょう。
引き出しやロッカーなどに鍵を保管せず、鍵管理用の保管庫
キーボックスなど保管に適した場所に保管しましょう。
キーボックスはテンキーで開閉し、誰がいつ鍵を持ち出したかを記録します。
●管理責任者や社員が退職した場合には、金庫のダイヤル、
鍵の保管場所、キーボックスの暗証番号など全てを変更しましょう。
会社の権利書、契約書、通帳などを保管する大切な金庫。
金庫破りなどの被害から守るために、防犯対策をしておきましょう。
事務所が入っている建物自体へ不審者を侵入させないことが最も大切です。
そのためには、まずセキュリティキーパーなどを利用して
犯人に「この建物は防犯システムが完備してある」ということを知らしめ、狙わせないことが肝心です。
それでも敷地内に侵入してこようとした場合には、外周警備システムを利用します。
赤外線センサーが事務所の窓に近づいてきた犯人を検知して、音と光で威嚇撃退してくれます。
その他、窓・扉開閉検知センサーを設置して
窓や扉がこじ開けられた時点で威嚇撃退します。
室内に侵入した犯人には、室内検知センサーで更なる撃退をおこないます。
金庫にも金庫センサーを設置しておけば、犯人が金庫を傾けた瞬間に威嚇撃退を行ってくれます。
各種センサーが侵入者を検知し、侵入者が最も嫌がる音と光で威嚇撃退すると同時に、
あらかじめ設定した先5ヵ所に瞬時にメール、その後音声メッセージを自動通報するので、
金庫破りには大変 効果があります。